インターネットという万人に開かれた空間とは

「インターネット」自体は「通信網」と考えた方が良いのかもしれません。インターネット空間 、などという仮想スペースではなく、高速化した通信網が各「サーバー」へのアクセスを容易にした、と形容した方が実際は正しいといえます。回線があまりにも高速化したため、インターネットユーザーは意識する間もなく各サーバーを行き来し、さまざまな情報を参照していることになります。

それは「トラフィック」という言葉で表されます。「交通」に例えられてのことです。つまり、実際は「誰もが自由に扱える空間」ではなくて、各Webサーバーが強固な回線でつながれているということになるのです。実際はそれぞれに管理されたサーバーを参照しているということで、誰もが完全に自由に扱える「空間」などはそこにはありません。「インターネット空間」と思えるほどに巨大なネットワークが広がっているため、そのように感じられるということです。

その上で、あえてインターネット空間と呼ぶことにしましょう。その現在のインターネット空間では特別な技術や知識がなくても簡単に情報を参照したり、発信したりすることができます。回線さえつながればどんなWebサイトにもアクセスでき、自分のサーバーを持っていれば、あるいはブログなどでも、さまざまな情報をアップロードすることができます。たしかに配信していい情報は法律で規制されているものの、システム的な制限はないといってもいいでしょう。

そのような中で、どのような情報を配信するか、どのような情報を参照するかは個人に委ねられているのです。もちろん「コンピュターウイルス」を配信することは違法です。違法ではあるのですが、そのようなスキルを持った人間がそのようなことをやめない限り、無防備な状態でインターネットに接続することは危険なのです。コンピューターウイルスを配布する人間もさまざまなタイプに分類されます。クレジットカードの情報などを入手して収益を上げようとする者、ただ単純に自身のスキルを試したくて自作のウイルスを配布する者などです。

どのような意図であれ、ウイルスはウイルスであり、「コンピュータ」という資産を脅かす存在であることは間違いありません。いくら取り締まってもそのようなウイルスの散布は後を絶ちませんし、さらに一度アップロードされたウイルスを撲滅することも不可能です。ですから、インターネットは自由であるがゆえに「危険」という意識が絶対に必要です。「自分は変なサイトは見ないから大丈夫」ということはないのです。通常のWebサーフィンで、致命的なウイルスに感染してしまうことも多々あるのです。これはインターネット回線に端末を繋ぐ上で避けられないことです。「道路を歩くときは車に注意する」ということと、もはや同じ次元であるかもしれません。

世界中の無数のサーバーが、強固な通信回線によって結ばれています。端末の性能もアップし、ますますインターネットは便利になっていくことが予想されます。ともなって、ウイルスも姿を変え、その時代にあわせたものへと進化していくことでしょう。「セキュリティ」はもはや特別なことではありません。インターネットに繋ぐ上では当たり前のこと」になっています。

 

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